吉野川シンポジウム実行委員会
 
学級日誌
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第5回キャンプ 11月21〜23日(吉野川中流:善入寺島)
   
第4回キャンプ 9月20〜22日(吉野川支流:鮎喰川)
   
第3回キャンプ 8月21〜23日(高知県地蔵寺川)
   
第2回キャンプ 7月18〜20日(吉野川支流:穴吹川)
   
第1回キャンプ 6月20・21日(吉野川下流:第十堰北岸)
   
第5回研修 6月13・14日(直前ミーティングと研修)
   
第4回研修 5月30・31日(キャンプカウンセリング・川遊び)
   
第3回研修 5月2〜5日(実地研修)
   
第2回研修 4月18・19日(野外生活技術)
   
第1回研修 4月4・5日(川の学校のねらい・第十堰の遊学)
   
 
  スタッフが書いてるよ  
  第5回キャンプ 11月21〜23日
(吉野川中流:善入寺島)
 
   
  時は2009年11月21日。場所は吉野川本流、善入寺。
空気、水ともにキンと冷え、そして澄みきっております。風はゆったりと西からの風、空はなんとまあ、晴れです。
前日夜から我々スタッフはソワソワニヤニヤがおさまらず、寝つけずやたらめったらな星空を眺め、日の出よりも早く珈琲を淹れ、ただただみんなが来るのを待っていた。待ち構えていたのだ!
そしてついに、善入寺島に川ガキたちが集まった!
今回は10月に行われるはずであった最終回が台風の影響で延期となり、川ガキとスタッフはなんと2ヶ月ぶりの再会!おのおの独特な手段で再会を祝いあっております。ダイジはひろきにメガネを奪われ、タカは男ヒカリにとびつき、ジョリーはなぜかビニール袋を頭にかぶっています。いやあ、いいなぁ!みんな元気だ!
大量の川ガキがワンちゃんバスにて直送された後、川ガキたちは各班テントを立てに散らばった! 全員寝床を確保したならば、キッチンスタッフ必殺三色丼を盛り、口をもぐもぐさせながらヤピは高らかに最終回開始を宣言。つづけて本日の恐るべき計画を皆に伝える。
今回のキャンプでは、2日目に8kmのロングカヌーツーリングをみんなでやってみようとお知らせしておりましたが、なんと!天気もよさそうやし、風もいい感じなので今日やっちゃおう!とアナウンス。
不意を疲れた川ガキどもからは悲鳴が!
「さむい!」「まだ覚悟できてないって!」
あまい!川の学校は「川を一番楽しめる場所、時間、遊び」を求めて常に変化しつづけるのだ!臨機応変!融通無碍!
車・バスを総動員させてカヌーと川ガキ、スタッフを8km上流に運び、スミスをリーダーにツーリング開始!ゴールはみんながテントを張った河原だ!
今までのキャンプでカヌーを乗りこなした川ガキたちは、赤、青、緑、黄、白のアメンボのように水面にいっせいに散らばり、とてもきれい。釣糸を垂らすナツ、ホッシーノ。はやくも漕ぐのに飽きたアキオ。やる気満々のまどか・コウヘイ。後ろから見守るクーチン・シゲ。スミスを先頭に長い長いカヌーうなぎが、吉野川を下って行きます。
最初の難関の瀬をみんな見事突破し、ゆるやかな流れの真ん中にみんな集まる。
カヌー40艇を横一列に連結カヌー40艇を横一列に連結したならば、サブちゃんがおもむろに立ち上がり、1艇1艇踏みしめながら端から端までを八艘飛びのごとく駆け抜け、最後は見事な飛び込み。
眼を輝かせた川ガキは、我先にと立ち上がり、カヌーの上を走り回りはじめる。
我先にと立ち上がり、カヌーの上を走り回りはじめるいつの間にかカヌーは大きな輪を作り、その周りを飛び回るチヒロやアサヒ・ポヨは、本当に軽やかで、本当に妖精のようだ。
おおらかな西からの風をみんなの体で受け止め、カヌーの輪は漕がずとも滑るように進み、次の大きな瀬の前で分解した。
しかしそこでユウヤが沈してしまい、冷たい水の中、大きな瀬をコトコのカヌーにしがみつきながら乗り越える羽目に!
必死な顔のユウヤと大丈夫と励ますコトコ。何とか瀬を突破して、やっと休憩地だ!ユウヤ!よくがんばった!
焚き火とおにぎり、休憩を終え、さあまた漕ぎ出そう。
風、流れともに心地よく、あんなに嫌がっていたアキオもしっかりパドルを漕いでいる。
ゴールが近づき再び輪になったカヌー。オレンジが少し強まった日の光を受けて、みんな、なんかとても、いい。
みんなのテントが見えたところで、惜しまれつつカヌーは散らばり、夕焼け空を背に、ゴール。すばらしいゴール。
みんななぜかびしょ濡れで、でもたくさん笑って楽しんだ。寒さというのは、気持ち次第で二の次さんの次になるのだ。
さっと着替えて、焚き火、だらだら、セイヤ、タカユキはうたた寝。
晩御飯はツーリング中、キッチンスタッフが染みに染みこませてくれていた激うまオデン。うまい。みんな腹いっぱい食べた。
夜は川の学校恒例ワンワンスーパーウルトラクイズ!吉野川に関する○×クイズだ!勝ち抜いたのは、フミ!すげえよ!ワンワンより特製10徳ナイフが贈呈されます!
その後は自由。夜の楽しさを知る川ガキは、焚き火をするヤツ、釘ナイフをつくるヤツ、大テントではしゃくヤツ、それぞれがそれぞれに楽しい夜をつくっていく。ヤピはアキ、カンちゃん、四国産スタッフとの阿波踊り連が楽しかったなぁ。

とんでもなくでっかいウグイ2日目!朝!え〜と・・・さっむい!!!空はうす曇、風は後々東から。ツーリング先にしといてよかったぁ。
泳ぎ班は残念ながら断念し、釣り班、河原班、ガサガサ班に分かれ、さあ、遊ぶぞ!
今回、川の学校に野田さんが持ち込んだ新兵器が!その名もティピー!12人が寝転べるニクイヤツ!説明書なしで立ててみよう!みんなで試行錯誤して立てたティピーはなんとまあかっこよろしい。今夜から川ガキの寝床になる。
釣り班うみびとがとんでもなくでっかいウグイを釣り上げて帰ってきた。なにこれ・・・。ウグイなのかホンマに?
ユウゴ・モモたちは草野球。カンちゃんがサヨナラヒットだ。セイヤはやっぱり昼寝だ。
ドラム缶風呂昼飯をたらふく食べて、午後の遊び!ヤピは泳ぎたくして仕方がなかったのだが・・・。こんな時期に川で泳ぐおばかさんは・・・いた!トラ・カズキ・タカシくんはじめ川ガキ8名とサケ・スミス・ヤピはカヌーに乗り込み、流れに浮かぶ小さな岩島に降り立った!そこで我々は10秒ぐらいで指先の血から凍り始める川に繰り返し飛び込み、潜り、名物となったカヌー相撲(優勝はアキ!)、今年一の大なまずカヌーレース(優勝はホリ!)で散々楽しんだ挙句、なんか途中で雨が降ってきた気もするが、かまわず勇猛に潜っていったスミスが今年一の大なまずをモリ先に掲げて上がってきやがった。すごい!すんごいよスミス!
えもいわれぬ達成感を全員で共有し、焚き火とドラム缶風呂の待つキャンプ地へ。

夜は屋台村!夜は屋台村!ホットケーキやら餃子やら串カツが飛び交い、ポトフを押し売りするホリの声がやたらでかい。最後の夜なんだ。みんな思い出に残しておけるよう、しっかり笑い、しっかり食べ、しっかり楽しんだ。
最後の夜話は、野田さんの特製スライドショー。ユーコンの話、アラスカの話、まだまだ日本にある美しい川、人、出会い。見惚れている川ガキの瞳はとても純粋で、野田さんの思いはとても丁寧にみんなの心に刻み付けられた。
最後の夜は、肝試し。謎のおけいはんマスクとヤピマスクが竹林をさまよい、ホリとホカちゃんの悲鳴がコダマする。
大テントでは相変わらずヒカリとルンがクロオビやシゲ、チエちゃんを襲い。ムーミンがサケの誕生日ケーキを焼く。
みんなが寝静まった後も、ティピーの中からハナとナオとハンナの明るい声が聞こえる。やっぱり最後はアヤがランタンを消す。最後の夜は、終わってしまった。

最後の日、最後の遊び。最後の最後まで河原から、そして川の中から笑い声が聞こえていた。
「川ガキ認定証」が野田校長から川ガキに手渡されるついに、卒業式。スタッフが丹精こめて作った「川ガキ認定証」が野田校長から川ガキに手渡される。川の学校を振り返っての川ガキたちからの一言一言が、僕たちスタッフにはとてもうれしくて、おかしくて。なんと、まあ。
最後にみんなで吉野川を背に集合写真。ヤピがうかつにもカウントダウンなんかしてしまったもんだから、9期川の学校は残酷にもしっかりと、みんなの声で終わりを告げました。

みんなを送り、スタッフはキャンプ道具を片付ける。スタッフだけではあまりにもただっぴろい河原は、にぎやかな声もなく、正に冬のそれで。とてもさびしい。ただ、またこの河原がにぎやかになる日を楽しみに。
本当にみんなに出会えて、本当によかった。ありがとう。また遊ぼうな!
 
     
 
報告:やっぴー(川の学校第9期スタッフ)